ボランティア健康管理・安全・環境の管理

ボランティアの健康管理
水害時の活動は、重労働であるため、ボランティアの健康管理が何にもまして重要です。

災害時のボランティアセンターによるボランティアの健康管理
ボランティアの自主的な健康管理
災害時のボランティアセンターによる活動時間の管理

これらの点に注意し、健康管理を行うことが大切です。
1.活動前にボランティアの健康状態を確認する
  • 受付でボランティア一人一人から健康確認カードに記入してもらいます。このことにより健康管理意識の高揚が図れます。
  • 活動に際しては、健康状態の自己管理が重要です。その人の年齢や健康状態にあった活動をしてもらいましょう。
2.活動内容全体について事前にオリエンテーションする
  • ボランティアに活動の見通しをつけてもらうために、活動内容、活動日数、一日の活動時間を事前に伝えます。
    活動内容の見通しがつけられることは、ボランティアの精神面に良い影響を与えます。
3.活動時間を管理する
  • 連続的活動は1時間を限度とし、15分程度の休憩をとってもらいます。疲労度に応じてさらに休憩時間を延長するか休憩回数を増やすようにします。
  • 1日の活動時間は1時間の昼食休憩を含めて6時間以内を目安とします。
4.休憩場所の確保・管理をする
  • 活動内容や活動日程に応じた休憩場所を事前に確保します。室温や騒音、臭気、広さなど休憩に不適切な条件の所を休憩場所として設定しないようにします。
  • 休憩場所は常に整理、整頓、清潔を保つようにし、休憩者にもそれを遵守するように徹底します。
  • 活動が終了し撤退する際、休憩場所の撤収や清掃を忘れないようにします。
安全管理
1.食事と水分の補給に注意する
  • 昼食はボランティア自身が事前に確保し持ち込むことが原則ですが、食事の用意がないボランティアに食事を支給できる用意をしておくことが望ましいでしょう。
  • 食事は必ずとってもらいます。食事抜きで活動をすることのないようにしましょう。
  • ボランティア各自の昼食は、休憩場所など清潔な場所に保管してもらうようにし、泥、ごみ、汚物の近に置かないようにします。夏期はできるだけ涼しい場所に保管します。
  • 飲料水もボランティア各自で用意することが原則ですが、飲料水を持ち合わせていないボランティアへの配慮も必要です。
  • 休憩のたびに水分を十分にとってもらうようにします。スポーツドリンクのような飲み物は水分補給に適しています。
  • 夏期は、熱射病や脱水症状にならないように、水分補給に十分注意します。
2.衣服の着替えに注意する
  • 着替えを多めに持ち、汗をかけばこまめに着替えるようにしてもらうことが望ましいでしょう。
  • 衣服が汚れた場合も、早めに着替えるようにします。ボランティアの活動に使用することが認められている救援物資の中には、活動用に適した古着が多く含まれている場合があります。それらを積極的に着替え用として利用すると良いでしょう。
3.医療体制を整える
  • ボランティアの健康管理と医療が受けられる専門家(医療機関、保健所等)と連携できるこが望ましいでしょう。
  • 活動中に体調の不調を訴えた人には、すみやかに活動から離れもらって医師や看護婦の診察を受けてもらいます。
  • 活動中にけがをした人も同様です。破傷風などにも注意して傷口の消毒や手当は迅速に行います。
衛生環境の管理

 衛生環境の管理はボランティアの健康管理と密接な関係にあります。水害の被災地は衛生状態が劣悪である場合が多いので、しっかりした衛生管理をする必要があります。

1.防塵マスクを着用させる
  • 活動内容によっては、ボランティア防塵マクスを着用してもらうことが大切です。特に粉塵が舞い上がる場所でのマスク着用は徹底します。
2.手洗いの励行を徹低する
  • 休憩に入る時必ず手洗いを欠かさないように注意を促します。
  • 川や水や溜まった水を使わず、必ず清潔な水と消毒薬で手洗いができるようにしています。
3.トイレを確保する
  • トイレを貸してもらえる場所を確認します。特に女性用トイレの確保には注意を払います。
  • トイレとして決めれた場所の使用を徹底します。
4.入浴施設を確保する
  • 非衛生な環境のもとでの活動となりますので、活動後に入浴をして服を着替えられるような場所を確保してお きます。
  • 入浴場所を示した地図の掲示などを行い、ボランティア全員に周知します。
5.衛生管理に必要な物品を確保する
  • タオルなどは常に清潔なものを使うように徹底します。タオルを所持していない作業者にタオルが支給できるようにしておきましょう。
  • 衛生管理に必要な物品はボランティアセンターで備蓄しておくと良いでしょう。
  • 使用済みの物品などは、各自で持ち帰るもの、その場でゴミとしてまとめて処理するもの、焼却すべきものに分別するよう周知します。
6.汚物や腐乱物の処理と管理をする
  • 汚物、腐乱物、動物死体などは、決められた処理方法で処理することを徹底し、勝手に処理をしたり、放置したりすることのないように注意を促します。
  • 汚物が手や顔についた時はすみやかに洗浄することを徹底します。
7.焼却物の管理をする
  • 焼却物は、置き場を決め、必ずボランティアセンターでまとめて決められた焼却場へ運びます。
  • 防火管理のためにもボランティアが勝手に焼却するようなことがあってはなりません。